ブログにお越しの皆さん、あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
当ブログは、ここしばらくはほとんど家づくりのことしか書いておらず、療育とはあまり関係のない話題が中心になっていますが(たまに療育と関連のある家づくりのポイントについて触れている程度ですが)、まだしばらく更新を続けていきたいと思っていますので、よろしければ今後ともよろしくお願いします。
さて、今年も、妻の実家に帰省して年越し、新年を迎えたわけですが(私の実家は離れているので、混んでいる正月を避けて春休みなどに帰っています)、そこで、家づくりに関連して改めて痛感したことがありました。
妻の実家は典型的な昔からある家の作りをしていますので、玄関を入ると廊下がずっと続いていて、その廊下から、リビングに入るドア、トイレに入るドア、浴室(洗面室)に入るドア、2階にのぼる階段などに接続しています。
この間取りだと、当然ながら、リビングに家族がいて、誰かがトイレに行く場合にはドアを開けて一度廊下に出て、それからトイレに入ることになります。
いまは冬ですから廊下は寒い(玄関を通じて廊下は外とつながっていますから、従来型の木造住宅だと、廊下を暖めるのは現実的ではありません)ですから、リビングから廊下に出たらドアはすぐに閉めて、リビングの暖かい空気を廊下に逃がさないようにしなければならないわけですが・・・
これが、我が家の場合は難しいのです。
以前は、上の娘が妻や私の後追いを(慣れない実家での外泊などでは特に)して、誰かがトイレにたつたびに一緒に廊下に出て、ドアを閉め忘れるので、その都度「ドア、パタンして」と声をかけなければならなくなり、本人にとっても家族にとってもストレスでした。
そういうこだわりは最近になってそれなりに改善されてきて、今回は上の娘のほうはそれほどでもなかったのですが、まだ2歳の下の娘がよく知らない実家で「場所見知り」をして、激しく母親(妻)の後追いをするようになりました。
結果、妻がトイレにたつたびに(妻自身の用だけでなく、上の娘のトイレの介助をするときも含めて)下の娘が廊下につながるリビングのドアを全開にして、廊下とリビングの境目に仁王立ちをして、トイレの様子を見守らずにはいられなくなってしまったのです。少しでもドアを閉めたり、廊下の前から移動させようとすると大泣きしてしまいました。
というわけで、一定時間ごとにリビングのドアは全開となり、リビングの暖気はその都度全部廊下に抜けてしまって部屋が寒くなる、というのを繰り返す羽目になってしまいました。(^^;)
この問題について、子どもに「ドアを開けないように教え込む」というのも1つの方向性ですが、いなくなった親を探すというのは、親への愛着を示す行動であったり親から離れる不安を解消する行動であったりもするので、本質的には禁止すべきものでもないという悩ましさもあります。
ですから、可能であれば、こういった問題は子どもの行動だけでなく、環境にも働きかけることで解決したいところです。
そしてこの問題は、いまの家に引っ越す前の自宅でも発生していました。(その問題を、妻の実家で改めて思い出したわけです。)
そんなわけで、以前の記事でも触れましたが、新しい家を建てる際、「療育的観点からの間取り」としてもっとも具体的にこだわったことの1つが、トイレや洗面、入浴といった日常の家族の動線の範囲で、玄関につながるドアを開けずに済むという「リビング集中型動線」でした。
玄関からドアを開けて入るのはリビングだけで、トイレも洗面室も浴室も、リビングから直接ドアを開けてアクセスする間取りを採用しました。
そして2階にのぼる階段も、リビングに直接接続しています。これは、「リビング内階段」として、いまでは非常にポピュラーな間取りですね。
この間取りにしたことで、子どものどちらかが後追いをする年代になっても、その都度「寒い(暑い)ドアが開けっぱなしになる」ことはありませんし、また子どもがトイレや浴室に行く際にドアを閉め忘れるのを注意する必要も大幅に減らすことができました。
ちなみに、このようにリビングに全動線を集中させてドアの数を削減した場合、問題になることが1つあって、リビングが常にいろんな場所につながる(特に階段を通じて2階にまでつながる)ことで、リビングがある種の「開放空間」になるため、そのままでは冷暖房の効率が悪くなる、ということです。
この問題については、いわゆる高気密・高断熱の住宅構造とすることで、エアコンの熱や冷気が家の外に抜けるのを避けて冷暖房効率を高めることで解決することになります。
さて、そんなわけで、次週からはまた、療育のこともいろいろ考えながら、家族みんなで建てた我が家の家づくりについて書いていきたいと思います。