2016年07月25日

自閉症の子どもと暮らす家づくり(78)

間取りについてのこだわりポイントについて書いていますが、今回は少し療育(というか、子育て)に関係あります。

14)階段の回転

このあたりは常識的な話。
でも、子どもに障害があることも少し考慮して「妥協しないポイント」として考えていたのが、

・階段を直線階段にしない。

ということでした。

階段というのは、実は家のなかで非常に大きなスペースを占めます。
下の階と上の階、両方のスペースがつぶれますから、必要な「延べ面積」は2倍になりますし、階段の入口と出口はいきなり部屋にはできず、最低でも半畳の階段ホール的なスペースが必要になります。
それらをすべて合計すると、実は階段1つで四畳半くらいのスペースが使われてしまうのです。

そして、この階段の専有スペースを小さくする方法は、2つあります。

・階段の傾斜を急にして段数を減らす。
・階段を曲げずに直線階段にする。


段数については、一般的な(2.4mくらいの)天井高の場合、「13段」とするのが標準的で、14段にすると高齢者に配慮したゆとりある階段、15段にすると逆にのぼるのに若干違和感を感じるほど緩い階段になります。
逆に12段にするとかなりきつめの(昔ながらの)階段になり、11段はちょっとありえない(ロフトの梯子レベル)傾斜になります。

今回、我が家の階段は、13段にしました。
本当は14段にしたかったのですが、14段にすると必要な階段スペース自体が半畳増える(または逆に危険なくらい1段あたりの踏みしろが短くなる)ことから、実現は困難でした。

一方、直線階段だけは絶対に避けることにしました。
直線階段は、階段の途中、特に2階の一番上の段から落ちた場合に、一番下まで一直線に落ちるので、深刻なケガにつながるリスクが高くなります。
これを避けるには、L字型、U字型、Z字型など、階段を折り曲げて直線ではない形にすることで「最上段から最下段まで一気に落ちる」ということを回避するわけです。
(途中に踊り場を作るのがもっとも安全なやりかたですが、これは非常にスペースを多く使うので設計は難しいです。)

そんなわけで今回、我が家の階段は、最終的に「上の方に曲がりのあるU字型」になりました。
2階からみて、U字型をぐるりと回って「最後の直線」になるところまでで、5段程度、つまり全体の1/3以上既に降りていますから、誤って転落した時のリスクをかなり下げることができています。

また、スペースの活用のために、階段下を玄関土間に活用したというのは以前書いたとおりです。
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2016年07月18日

自閉症の子どもと暮らす家づくり(77)

間取りについてのこだわりポイントについて書いています。

13)キッチン出窓

キッチンについては、妻とも話をしながら相当設計にはこだわりました。
例えば、子どもの安全を考え、あえてオープンキッチンではなくクローズドキッチンにして、入口をロックできるようにした(その一方でキッチンが孤立しないように、リビングから直接互いに見える配置にした)というのは、以前書いた通りです。

それ以外にこだわったポイントとしては、何といっても「収納力」です。
我が家は、食器の数は少ないですが、キッチンに置く家電製品の数はかなり多い、ということが、これまでの生活でもはっきりしています。

・冷蔵庫
・電子レンジ
・炊飯器
・オーブントースター
・ホームベーカリー
・電気ケトル
・食器洗い機(以前ビルトインを使っていたら故障して水びたしになったので、あえて外付けタイプ)
・その他


実際、これまでの家のキッチンでは、これら家電を出したりしまったりというのがかなり面倒で、置き場にも困る状況でした。
ですので、新しいキッチンでは、食器棚的なスペースを減らし、代わりに家電その他を置けるオープンな棚スペース的なものを最大限に増やす(当然、コンセントもアース付きで大量に付ける)ということをイメージしてプランしましたが、そう考えた時に一番置き場所に困るのが、実は、

・水切りかご

です。
水切りかごは、その性格的にキッチンのシンクのすぐそばに置く必要がありますが、同様にシンクそばに置くべきアイテムとして「外付けの食洗機」がすでに「予約済み」状態ですので、置き場所がありません
シンクの反対側は、当然に調理スペースなので、やはり水切りかごを置くことはできません。

というわけで、今回絶対につけようと思っていたのが、

・キッチンの出窓

だったのです。

キッチンのシンクの正面に出窓をつけることで、シンクから見て外れ側の隣に食洗機、IH調理器側の隣は調理スペース、正面の出窓に水切りかご、というパーフェクトなレイアウトが成立するわけです。
出窓だけはあとで追加できませんから、設計時につけておきました。
実は、出窓1つ追加するだけで30万円くらいコストアップしますし、気密や断熱的には非常に不利になるのですが、これだけは譲れませんでした。
(その代わり、出窓はキッチンのここだけにして、それ以外の「なんとなく出窓」みたいなのはまったく作っていません
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2016年07月11日

自閉症の子どもと暮らす家づくり(76)

間取りについてのこだわりポイント、もう少し続きます。

11)全部屋の対角2窓(トイレ以外)

次は窓についてです。
今回、家づくりで選択したビルダーは「高気密・高断熱」の家が特徴なので、「窓を開けずに、換気システムで換気する」というのが本来の家のコンセプトになります。
とはいえ、朝起きた後とか、特に冷暖房を気にしなくてもいい季節については、そんなことを言わずにどんどん窓を開けて新鮮な空気を取り込んだほうがいいに決まっています。

そんなわけで、各部屋の窓の配置にもこだわりました。

まず、各部屋を基本的に「角部屋」にすること。
つまり、左右の両方を別の部屋にはさまれた「中部屋」を作らないということです。
なぜなら、中部屋の場合、外に面した窓を部屋の1方向にしか作れず、空気が入れ替わらないからです。

そして、各部屋を角部屋にしたうえで、窓を2箇所に設定します。その2箇所は、基本的に建物の最も長い対角線上に設定します
そうすることによって、その両方の窓を開けたとき、部屋の全域の空気を入れ替えることができるようになるわけです。

この「対角線上の窓の設置」については、どうしても中部屋になってしまうトイレや一部の水回り以外のすべての部屋で実現することができました。


12)LDKの全方位窓

さて、個室については対角線の2箇所に窓を設置しましたが、1階のLDKについては、角部屋どころか1階のフロアのほとんどを占めていることから、対角線だけでなく、「直線方向」についても、風が通るように窓などを配置しました

具体的にいうと、キッチンの北側の勝手口のドアを、開口して空気が入れ替えられるタイプにしました。
これによって、南側の掃き出し窓と北側キッチン勝手口との間で「南→北」の風の流れができます。

さらに、東側のダイニングと西側のLDKと連続した和室にもそれぞれ窓を設置し、「西→東」の風の流れも確保しました。

これらによって、1階のLDKスペースは、どんな季節でも十分に風が通るようになりました
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2016年07月04日

自閉症の子どもと暮らす家づくり(75)

さて、ここまでは、娘の療育とも関係のある「こだわりポイント」を書いてきましたが、ここからはそれ以外でこだわったポイントについても書いておきたいと思います。(まずは間取りについてだけです。仕様とかについてはまた別に)

8)廊下を最小限に

これは基本中の基本です。
廊下というのは階段とあわせて家の中の無駄スペースだと考え、できるだけコンパクトにまとめることを考えました。
結果、1階については(玄関をあがったたたき部分を除いて)廊下はゼロ、2階についても全部で2畳程度(半間×4ブロック)にまで抑え込むことができました

9)広くて四角い個室

廊下を短くするのとあわせて考えなければならないのが、部屋の形です。
一般的に、廊下を短くするとその短い廊下に各部屋の出入り口が集中するので、廊下から遠い部屋を中心に、真四角ではない部屋ができてしまったり、異様に細長い部屋ができてしまう可能性が高まります。
今回のプランニングではそれを徹底して避け、2階のすべての部屋が標準的な4畳半、6畳、8畳といった真四角のきれいな形に納まるようにしました。
またこの際、確保したスペースは四角いけれどもクローゼットが出っ張っているので部屋そのものはL字型になってしまう、ということも避け、収納スペースのほうを出っ張らせて、部屋自体が真四角になるようにプランニングしています

10)ベランダへの2部屋アクセス

我が家の場合、2階のベランダは大きく2つの役割があります。

a)洗濯物を干す。
b)月の写真を撮る。


まあ、b)は私の勝手な趣味で、かつ最近は全然撮れていないわけですけど(笑)、いずれにしても、ベランダには妻も私も、それぞれの部屋から直接アクセスできるようにしておかないと、どちらかが相手の部屋に入り込んでいかなければならなくなり、不便です。
ですので、ベランダは南側に広くとり、そのベランダに面した南側の部屋は2つとって、それぞれ掃き出し窓からベランダに出られるようにしました。
posted by そらパパ at 20:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 療育一般 | 更新情報をチェックする
子どもが自閉症かもしれない!どうしよう!という親御さんへのアドバイスはこちら
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