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2015年05月25日 [ Mon ]

自閉症の子どもと暮らす家づくり(21)

さて、建売住宅、中古住宅、どちらも希望に近い条件の家が見つからず途方にくれていたところ、実は注文住宅であっても業者選び次第では建売と同等もしくは建売+αくらいの金額で家が建てられる(かもしれない)、ということが分かり、にわかに「注文住宅の研究」、そして家探しならぬ「土地探し」が始まりました。

もちろん、建売や中古住宅探しも続けていたのですが(もし希望に合うものがあれば、間違いなく注文住宅よりも安く済むわけですから)、このときからはそれに加えて、「土地+注文住宅」という選択肢に手を広げて探し始めた、ということになります。

でも、建売の場合と比べて、土地+注文住宅で家探しをするのは、難易度が飛躍的に上がります

まず、ただの「地面」として売られている土地を見て、そこにどんな家が建てられるのかが分かる、そういう知識をちゃんと持っていることが求められます。
それがひいては、「その土地の価値がちゃんとわかる」ということにもつながるわけです。

建売りの場合、土地には既に「ちゃんと各種法令をクリアした家」が建っており、買う側はその家をみて、希望に合っているかどうかを評価して買うかどうかを決めれば終わりです。
建売りの家を買った後で「思ったような家が手に入らなかった」ということはありえません。
住んでみたらちょっと違った、ということはあるかもしれませんが、例えばそもそも「4LDKでカースペース2台つきの家を買ったつもりだったのに、買ってみたら実は3LDKでカースペースは1台分しかなかった」なんていうことはないわけです。

ところが土地から始める場合は、全然状況が違います。
各種法令の制約や構造上の問題等により、素人が土地だけを見て最初に「こういう家をこんな風に建てたい」と思ったような家が建たないことはザラにあります。
というより、(これは我が家の場合でもそうでしたが)土地から始める場合は、当初イメージしていたとおりの、完全に想定のままの家が建つことは、まずないと考えたほうがいいかもしれません。

ですから、逆の言い方をすると、「どんな家を建てたいか」というイメージを強く持ち、そのなかで優先順位も決めておくことがとても重要で、実際に土地を選び、建築業者を選び、図面を引いて、家を建てていくプロセスのなかで、絶対に譲れないポイントについては時間やコストが余計にかかっても妥協せず、それほどでもないポイントについては諦めたり代替的な選択肢を選び直すなど、柔軟な対応をすることが求められるわけです。

そのうえで、土地の用途地域、建ぺい率、容積率、斜線規制、高さ規制といった建築基準法関連の土地規制について勉強し、「この土地にはこの間取りの家が建てられる」ということを自分で判断できるようになることも、間取りやコストにこだわった土地探し、家造りを実現するためには不可欠だろうと思います。

私も、「土地から探す」という選択肢を検討し始めて、不動産業者から土地を実際にいくつか見せてもらったところで勉強不足を痛感し、法令や建築についての勉強を始めると同時に、「我が家にとって必要なのは、どんな土地なんだろう?」ということをじっくりと考え始めました。

posted by そらパパ at 21:19 はてなブックマーク | コメント(0) | トラックバック(0) | 療育一般

2015年05月18日 [ Mon ]

自閉症の子どもと暮らす家づくり(20)

ネットで物件を探し、ちょっとでも興味のある物件を見かけたら扱っている不動産店に連絡して見せてもらい、また、駅前の大手系の不動産店に飛び込みで入って希望を伝えて条件にある物件を見せてもらったりしているなかで、希望に近い物件というのは実はほとんどない、ということが分かってきました。

そのことは、物件を見せてもらった不動産店の営業の方にも話していたのですが、あるとき、営業の方から言われたことが、「だったら土地から探して注文で建てたほうがいいんじゃないですか?」という話でした。

私としては、当然に「いやー、もちろんそうできればそうしたいんですが、注文住宅となると高いですし、ぜったい予算オーバーですよねー」みたいな感じで返したわけですが、そこで向こうから言われたことは、「いや、建ててもらう相手を上手く選べば、建売りから予算を少し増やすだけで、十分注文住宅を建てることもできますよ」というお話でした。

そして、実際に見せてもらったのが、土地として売りに出ている物件に、「参考プラン」として作られていた注文住宅の見積もりでした。

…え?こんな値段で建てられるの?

そこに書かれていた金額は、単に建物の建築価格だけでなく、インフラの引込み費用や外構工事(建物以外の、駐車場の舗装やブロックフェンスや機能門柱の設置などの工事)の費用も概算で加算された、いわゆる「総額見積もり」になっており、その金額は意外なほどリーズナブルでした。
土地の値段と合算した全体の費用としても、私が建売住宅を買うつもりで想定していた予算の枠内(かなり上限に近いほうでしたが)に収まるレベルだったのです。

「こんな安い値段で注文住宅を建てられるのは、いったいどういう業者なんですか?」という質問に対して返ってきたのは、私もよく知っている業者でした。
それは、建売住宅をたくさん建てている、いわゆる「パワービルダー」と呼ばれる業者による見積もりだったのです。
建売と同じような部材を使って、建売と同等の(つまり、有名ハウスメーカーほど立派なものではないけれど、建売と同等水準はクリアした必要十分な水準の)クオリティの注文住宅を、建売の建築価格プラスアルファの値段で建てる、建売系のパワービルダーに注文住宅を依頼すると、そういうスタイルで家を建ててくれる、そういう選択肢があるということを、このとき初めて知りました。
注文住宅といえばテレビで宣伝して豪華なモデルハウスを建てているようなハウスメーカーにお願いするイメージしかなかった私にとって、それは大きな驚きでした。

そしてこの日から、我が家にとって「注文住宅で家を建てる」という選択肢が、にわかに現実味を帯びてきたのです。

posted by そらパパ at 23:50 はてなブックマーク | コメント(0) | トラックバック(0) | 療育一般

2015年05月11日 [ Mon ]

自閉症の子どもと暮らす家づくり(19)

さて、前回、家探しを始めたころの私にとって、注文住宅といえば「3000万円」というなんとなくの相場観があったわけですが、それは、私の実家の田舎のほうで、周囲で新築で家を建てるときの相場として、何度も耳にしていた金額だったからです。

実家は関西の田舎にあり、そのエリアの地価は当然にいま住んでいる首都圏エリアよりずっと安く、1000万円以下で十分に広い土地が手に入ります(最近の地価動静はよく知らないのでわかりませんが、それほど変わっていないんじゃないかと思います)。
そんな「広い土地」に、和風の立派な家を注文住宅で建てるのが、実家の方ではごく当たり前の「新築住宅の建築」の風景であり、逆に言えばそれ以外の選択肢は事実上なかったといえるように思います。
うちのほうでも、駅に近くて多少は市街化されたエリアだと建売もそこそこあるんですが、駅から車でしばらく走るような実家近辺では、土地は土地として売られているのが当たり前で、建売になっているほうがむしろレアだったんですね。

「別の選択肢が事実上ない」ということのもう1つの影の理由は、「近所への見栄」ということもあったようです。
うちの近所では、ある特定のハウスメーカーの影響力が非常に強く、新築の家はどこもかしこもそのハウスメーカーの注文住宅でした。
そのハウスメーカーの坪単価はかなり高いのですが、どうも一度耳にはさんだところによると、そこではない、もっと安いハウスメーカーでお願いすると、近所からバカにされるということが実際にあったようです(これまた、私の学生のころの古い話ですので、最近は変わっているとは思いますが)。

「近所に恥ずかしくない家」というコンセプトは、家のスペックや装備にも影響してきます。
屋根は必ず日本瓦で寄棟造、立派な玄関、高い塀囲いと日本庭園、屋根付きカーポート、総二階を避けた立体的な造形、そういった家を建てて初めて、周囲からあそこは「ちゃんとした家」を建てた、と評価されるという、まあ都会ではあまり考えられないような風潮がありました。

そして、そういう家を建てるとなると、どうしても最低ラインで建物3000万円、実際にはそこから(豪華な装備分だけ)どんどん高くなっていく、といったことがあったわけです。

また、そういった豪華設備を抜きにしても、実家のエリアで建てられていた建物の延面積がかなり大きかったということも、当時聞いていた予算総額が大きかった理由ではありました。
一般的に、注文住宅というのは「坪単価」によって建築金額のベースが定められていて、その部分については建築コストは延床面積に対して単純に比例関係にあります。
ですから延床面積50坪の家であれば、単純計算で延床面積25坪の家の倍してもおかしくない(実際には広くなると多少は割安になりますが)わけで、50坪で3000万円と聞いて「高い」と感じても、25坪で1500万円ならむしろ「安い」と感じたりもするわけで、私の中の「注文住宅=3000万円」というイメージは、いずれにしてもあまり正確なものではなかったということになります。

ともあれ、私自身は当初、「注文住宅は高すぎて到底予算内では手が届かない」と考え、検討の対象にすら入れていませんでした。

この状況を変えたのが、建売住宅を探してとある不動産仲介業者の店を訪れたときのなにげない会話でした

posted by そらパパ at 21:07 はてなブックマーク | コメント(0) | トラックバック(0) | 療育一般

2015年05月04日 [ Mon ]

自閉症の子どもと暮らす家づくり(18)

そんなわけで、我が家の家探しは「いくつかの候補で迷う」といった以前の段階、「そもそも候補に入れられるような物件がほとんど存在しない」というところでいきなり頓挫してしまいました。

建売には、自分たちが希望するようなスペックの家は、一言で言えば「売る側があまり儲からないから・うまみがないから」という理由でほとんど存在せず、中古住宅はそもそも流通量が少なく、希望するスペックに合った物件を細かく探すというよりは、実際に売られている物件でたまたま条件が合えばお買い得なこともある、といったものでしかなく、今回の我が家のように、「近接エリア内での戸建て→戸建ての住み替え」という、「希望する物件スペックありき」の物件探しにはどちらもまったく向いていないことが分かってきたわけです。

もちろん、この問題をダイレクトに解決する方法が1つあることは、最初から分かっています。

新築の注文住宅を建てる。

この選択肢であれば、単に「スペックを満たす」という条件だけで考えれば、間違いなく希望を満たした、条件に合致した物件を手に入れることができるでしょう。

ただ、この選択肢は、当初ははなから外して考えていました。

その理由は、やはり費用の問題です。
注文住宅というのは、建売と比べればとにかく高くて、建売(ないし中古)住宅の予算しか想定していない我が家にとっては高嶺の花でとても手が届かない、と考えていたからです。

今回は、今まで住んでいた家よりも「広い家」を探していますから、その分、土地代も高くなります。
希望エリアの土地の坪単価(実売)はだいたい110万円から135万円といったところで、現在住んでいる家のエリアより若干安いですが、それでも上記レンジの上の方に入っていますから、それほど大きな違いはありません。
このようなエリアで、現在の家よりも6坪=20m2ほど広い土地を手に入れようとすると、それだけで110〜135×6=660〜810万円余計にかかる計算です。
現在の家を売却して次の家の資金にする計画でいたわけですが、現在の家は建売かつ築10年以上たっていますから、土地代に上乗せして「売れる」価値としてはまあ500万円程度だと考えると、

・現在の家を売っても、新しい家の土地代さえ全額はカバーできない

という事態になることがほぼ確実です。(広くなる分の土地代>現在の家の建物部分の売値、となるため)

ここで、次に買う家が建売だとするなら、土地代に上乗せされる「建物代」は相場的には1500万円程度、売れ残って値下げされたお買い得物件なら1000万円程度しか上乗せされていないこともありますから、売買での仲介手数料や引っ越し費用等を考慮しても、住み替えによって生じる新たな負担は2000万円以下に抑えることが可能と思われます。

ところが、注文住宅ではこうはいかないでしょう。
当時の私の中では、「注文住宅=3000万円」というのが、1つのはっきりしたイメージとしてありました
そのイメージが生まれた理由については次のエントリで書くつもりですが、ともかく、注文住宅だと最低3000万円はかかるから、土地代と合わせた住み替え費用総額は予算をはるかに上回るものとなり、土地代の不足分や各種別途費用とあわせて、4000万円近い新たなローンを抱えなければならなくなるんじゃないか、そう考えていました。

posted by そらパパ at 22:08 はてなブックマーク | コメント(0) | トラックバック(0) | 療育一般

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