子どもが自閉症かもしれない!どうしよう!という親御さんへのアドバイスはこちら
孫が自閉症らしい、どうしたら?という祖父母の方へのアドバイスはこちら

fortop.gif当ブログの全体像を知るには、こちらをご覧ください。
←時間の構造化に役立つ電子タイマー製作キットです。
PECS等に使える絵カード用テンプレートを公開しています。
自閉症関連のブックレビューも多数掲載しています。

花風社・浅見淳子社長との経緯についてはこちらでまとめています。

2015年03月30日 [ Mon ]

自閉症の子どもと暮らす家づくり(13)

希望の条件に合う建売りを探し始めてすぐ、「そんな建売りはほとんど市場に存在しない」ということに気付かされることになりました。

私の中で、最低限これだけは譲れないと考えていた条件は(再掲しますが)だいたい次の4つでした。

1)駅近徒歩圏の物件であること。
2)駐車スペースを2台分確保していること。
3)狭小部屋のない4LDKの間取りであること。
4)一種低層地域の2階建て住宅であること。


不動産についてご存知の方ならすぐに気づくとおり、これらの条件をすべて満たすために絶対的に必要なものは、一定以上の「土地の広さ」になります

4)の条件があるため、都心によくあるような3階建ての狭小住宅は対象から外れます。
また、3)にあるとおり、一種低層の土地に3LDKではなく4LDKの家を建てようと思うと、土地面積は100m2(30坪)では足りず、最低でも110m2(33坪)、できれば120m2(36坪)程度欲しくなります(建ぺい率40%、容積率80%の場合。50-100%の場合、もう少し狭くても4LDKは建ちますが、その場合2)の駐車スペース2台分が確保できない可能性が高くなるため、やはり最低ラインは110m2程度になるようです)。
また、2)の駐車スペースの条件を満たすためには、土地の形は整形地に近くなければならず、かつ、かなり余裕をもった建物配置が求められます。
そして、そんな土地を、1)の条件にあわせて比較的地価の高い駅近エリアに確保しなければならないわけです。

一方、首都圏の住宅用不動産の価格を決める最大の要素は、言うまでもなく「土地の面積」です。
首都圏の建売住宅の場合、いわゆるパワービルダーと呼ばれる建築業者が超ローコストで規格化された家を建てるため、土地と建物のコスト比率は、通常でも3:1とか、ひどいのになると4:1とか、そのくらいになります。
しかも、土地だけじゃなく家の方も、建築費は「坪単価」が基準になるので、土地の広さに比例して値段が上がっていきます。
つまり、土地の面積が家の値段をほぼ決めるといっていいわけです。

首都圏で、「売れ筋の(閑静な住宅地の2階建ての)建売り住宅」の相場スペックというのは、概ね、

・100m2(30坪)程度の土地に、
・間取り3LDKの建物、
・駐車スペース1台分。


というもので、これだと同じエリアで売っているファミリー向けマンションと同じか、わずかに高い程度の値頃感が出せることが多いようです。

ここで、同じエリアで100m2ではなく120m2の土地を確保し、より広い家を建てようとすると、ほぼ単純にコストが20%アップします。
首都圏で家を建てるコストが20%上がるということは、シンプルに、売り出される価格が1000万円程度高くなるということです。

マンションや建売りを買いたいと思う人の多くにとって、ある物件の価格が他の物件と1000万円違っていたら、もうそれは「自分たちとは関係のない、検討対象外の物件」と映るでしょう。

そんなわけで、我が家が希望する条件に合致した建売住宅というのは、売れ筋から大きく外れてしまうため、企画されず、市場にも出てこない、ということになるわけです。

posted by そらパパ at 21:30 はてなブックマーク | コメント(0) | トラックバック(0) | 療育一般

2015年03月23日 [ Mon ]

自閉症の子どもと暮らす家づくり(12)

さて、住替えのための家を郊外に探そう、ということで、さっそく不動産情報サイト等を活用して希望する条件の家を探し始めたのですが、ネットサーフィンを始めてからわずか2,3日で、かなり重大な事実が判明してきました。

その「事実」とは、シンプルに、

・希望する条件に合った家がほとんど市場に存在しない!

ということでした。

といっても、私が希望していた条件というのは、少なくとも私からみれば「ごく当たり前」の条件ばかりで、特殊なものはまったく含まれていません。

具体的には、

1)駅近の物件であること。具体的には最寄り駅から徒歩12分以内くらいでバス利用なし。
2)妻の実家の両親がいつでも来られるように、駐車スペースを2台分確保していること。
3)子ども部屋以外はすべて6畳以上、主寝室は8畳以上を確保した、4LDK(以上)の間取りであること。
4)今までと同等の住環境を維持するため、一種低層地域の2階建て住宅であること。


実際、周囲を見渡しても、こういった条件を満たす家はいくらでもあります。ですから、特にハードルが高い条件ではなく、たくさんの物件の中から選べるだろうと思っていたのですが、この条件をすべて満たす建売り住宅は、ほとんどありませんでした。
これは、現在も状況は変わっていないと思いますので、首都圏エリアの住宅情報サイトで実際に検索してみるとすぐわかります。

なぜでしょうか?

これはたくさん物件にあたって、だんだん気がついたのですが、私が上記であげたスペックは、

・建売り住宅を買いたい層に人気のある=売れやすいスペックではない。
・建売り業者にとっても、利益を最大化しにくいスペックである。


というのが理由だったようです。

簡単に言ってしまうと、私があげた条件をすべて満たす建売り住宅を作ると、建売り住宅としては割高になり、よく売れる価格帯をオーバーして売れない物件になってしまう、ということだったのです。

建売り物件は、売れやすい価格帯がだいたい決まっています。
簡単にいうと、「同じエリアで家族向けの新築マンションを買うのと同じ価格帯に収まっていること」が、「売れる建売り住宅」の条件になっているらしいのです。
それによってお客さんに「マンションか、一戸建てか」という選択肢を提示して、「やっぱり土地付きがいいよね」という形で建売りを買ってもらうというのが、建売りのセールスの一連の流れとしてあるわけですね。

ところが、私の希望する条件をすべて満たそうとすると、どうしてもその「売れ筋」から外れてしまうのです。

posted by そらパパ at 23:55 はてなブックマーク | コメント(0) | トラックバック(0) | 療育一般

2015年03月16日 [ Mon ]

自閉症の子どもと暮らす家づくり(11)

前回書いたとおり、私は不動産を買うときには、実際に現地に足を運び、物件をたくさん見て多くの業者の方と話し、買いたい物件やエリアについての「カン」みたいなものをしっかり身につけたうえで、物件を選ぶようにしています。

もはや物件情報はみんなネットワークで共有されているから同じエリアに建ち並ぶ複数の業者をはしごしても意味がない、という意見もありますが、実際に動いてみるとこれはまったく正しくないことが分かります。
同じエリアで同じ希望条件を伝えても、営業マンが勧めてくる物件が丸かぶりすることはほとんどなく、そこでどういった物件を案内してくるか、現場でどんな説明をしてくれるかといったことによって、営業マンのセンスや能力が分かったりします。

そんなわけで、現地で実際に訪問・見学する物件の数はこれまでのどの不動産の購入の機会においても2桁に優に達し、だいたい最低でも20件ほどは現地で実際の物件を見ています。

後述しますが、今回は買う物件が「建売住宅」→「土地」と途中で変わったこともあり、エリアの選択にも相当悩んだこともあって、建売と土地を両方足すと50件ほども現地を見ることになりました
さらにその先に「工務店選び」「間取りの打合せ」「ショールーム巡り」「仕様打合せ」「外構業者選びと打合せ」など、ありとあらゆる要素でいろいろなところを飛び回りましたから、本当に忙しかったですね。

この「足を使う」というのは、これまで何度か不動産を購入したときと基本的にはまったく同じやり方でしたが、一方で、本格的にネットで物件探しをやったのはこれが初めてだったかもしれません。
引越前の家を購入した(2003年〜)2004年の時点では、まだ住宅情報誌のような「紙メディア」のほうが情報が豊富でしたし、それより後のリゾートマンションの購入(2006年)のときは、物件が物件だけに、「情報誌やネットでアタリをつけつつも、実際には現地の不動産屋を巡ってその場で物件を紹介してもらう」というのが事実上唯一可能なやり方でした。
一言で「現地」と言っても、実際には遠くの観光地ですから、まさに朝から晩までかかるひと仕事でしたし、それを熱海(2回)、湯河原、石和、富士五湖(2回)と6回も回ったので本当に大変でした。

さらに遡って、結婚したころに買った新築マンション(2000年)のときには情報誌すら網羅性に乏しく、希望の沿線の駅で1つ1つ降りて散策しながら、マンションの看板やのぼりを見つけてモデルルームに飛び込む(+情報誌で見つけた物件を訪問する)という、今では考えられないような物件探しをやっていたのを、今さらながらに思い出します。

ともあれ、今回もいつもと同じく「足」を使って希望の条件に近い物件を訪問して回ろうと考え、戸建ての中では最もコストパフォーマンスの高い「建売住宅」で探し始めたのですが、少し頑張ってみて、重大な事実にいきあたります

posted by そらパパ at 23:26 はてなブックマーク | コメント(0) | トラックバック(0) | 療育一般

2015年03月09日 [ Mon ]

自閉症の子どもと暮らす家づくり(10)

さて、以上のような経緯で「家の買い替え」を真剣に検討することになりました。
この検討を開始したのが、2013年の10月ごろ、2人目の子どもを授かったことがわかり、妻が安定期に入ったころのことでした。

まだ本当に買い換えるのか、タイミングはいつなのかといったことははっきりしていませんでしたが、まずは情報収集ということで、ネットで不動産情報を収集し、興味のある物件を実際に見に行くところから始めたわけです。

ところで私は、不動産を選ぶときには、徹底的に頭と足を使います。

まず「足」のほうですが、思い立ったらすぐに情報収集を始め、本命だと感じた物件だけでなく少しでも興味をもった物件があればどんどん業者に連絡を入れて見学をさせてもらい、単に「買いたい物件をチェックする」ということにとどまらず、周辺エリアの雰囲気や環境を確認したり、物件の相場観や設備のグレード感などについて「勘どころ」を短期間で習得することに全力をあげます。

同時に、買おうと思っている不動産についての最新の知識をあらゆる手段を使って集め、勉強し、いい物件を的確に評価し、選べるように知識武装していきます。
こちらが「頭」のほうですね。

不動産については特にこれが重要で、さまざまな問題があって使い物にならない、「クズの不動産物件」がわんさかと溢れています。
特に、土地から買って家を建てるなんていうケースの場合には、ぶっちゃけ「売りに出ている土地の半数以上はろくでもない物件だ」と言っても過言ではないのではないでしょうか。
なぜなら、「住宅用の土地」というのは製品でいうと「最終製品」ではなく「原材料」であって、その買い主は個人だけでなく業者も含まれるからです。
個人で土地を買って家を建てようという場合、ライバルは、同じように家を建てて住みたい個人だけでなく、「(建売住宅を建てたり、きれいに整備・分割して分譲地にしたりといった)付加価値をつけて転売して利益を得たい」という業者も含まれます。
そして、業者のほうが資金力もあって情報も早いため、いい土地はだいたい先にそちらで押さえられてしまい、コネのない個人が見られるような場所(ネットなど)に情報があがる頃には既に「売れ残り」ばかり、という状況になりがちです。

そんな「ろくでもない物件だらけ」の魑魅魍魎の不動産の物件情報のなかから、自分にあった物件を見つけていくためには、「ろくでもない物件をろくでもない物件だと見分ける」ための知識武装が絶対に欠かせない、ということになります。
この「知識武装」の筆頭が、建築基準法をはじめとする建築上の法的規制に関する知識でしょう。用途・地域や建ぺい率・容積率、接道ルール、そして斜線規制・高さ規制などについて十分分かっていないと、ほぼ確実に「思ったような家が建たない」という事態に陥ります。
それが嫌なら、信頼できる大手業者が建てる家を買うのが無難な選択ですが、その場合、恐らく「自分で全部選ぶ」のに比べると1000万円単位での「割高な買い物」をする覚悟が必要になると思います。

そして最後は「足」と「頭」の融合です。
先にも書いたとおり、実はネットなどの不動産情報に出てくる物件は、「情報の早い業者」や「資金力のある投資家」、「不動産業者が持っている見込み客リスト」などによる「買い付け」が終わったあとの「残りもの」であるため、正直、魅力的な物件には乏しいです。
そこで、まずは多少でも条件に近い物件を見つけたらどんどん不動産業者とコンタクトをとり、物件を見せてもらいながら、営業マンに細かい希望や物件の気に入ったところと気になるところを伝えることで、先の「見込み客リスト」のなかに自分も入れてもらうのです。
そうすれば、その業者のもとに希望に近い新規物件が入ったとき、ネットに掲載されるよりも早く連絡がもらえる可能性が高まる、というわけです。

実際、以前セカンドハウスを探したとき、最終的に買った物件は、業者から直接「いい物件が新しく入ったんですがどうでしょう?」と連絡を受けた、ネットにまだ載せていない物件でした。それを即決して申し込んだため、この物件は結局ネットには出ませんでした。

posted by そらパパ at 20:33 はてなブックマーク | コメント(0) | トラックバック(0) | 療育一般

2015年03月02日 [ Mon ]

自閉症の子どもと暮らす家づくり(9)

長女の高等部進学問題への対応から、「郊外への引っ越し」という、非常に大きなお金の動くアイデア(これまで整理してきたアイデアリストでは8)に該当)が浮上してきたわけですが、この8)のアイデアには、単に長女の高等部進学問題を解決すること以上のメリットもありました。

その中でももっとも大きなものは、

・今より広い家に住むことができる。

ということです。

今回、我が家には次女が生まれて4人家族になりましたが、次女が大きくなって個室が必要になるころには、いまの家がかなり手狭になることが予想されました。

もともと私が「モノの多い人間」で、本を自炊する前は本棚だけで壁一面相当くらいありましたし、それが自炊によりなくなった現在でも、デジカメ、ギターのエフェクター、スマホやタブレット、音楽CD、ゲームソフト(これは最近はまったく増えなくなりましたが)など、やはりモノは非常に多く、部屋がモノで溢れています。
そのために、現在の家の狭い部屋割では自分の個室と寝室を1つの部屋にまとめられず、2室使ってしまっている状態です。
ですから、このままこの家に住み続けるためには、レンタルロッカーみたいなのを借りるか、「断捨離」を断行して持ち物を劇的に減らすか、折りたたみベッドのような省スペース寝具を導入するか、私が寝るときはリビングを寝室にするといったトリッキーな環境を作るか、いずれにしても何らかの無理が生じる妥協が必要になると予想されました。

そしてもう1点、次女が生まれたことで現在の家が「手狭」になる要素がありました。

それが、

・小型車しか選べない駐車場の制約がある。

ということでした。

我が家には家の前の敷地に駐車スペースがありますが、ここが奥行き4mあって、長さ4m以下のクルマ(軽自動車や小型車が該当)だと縦に(道路に垂直に)クルマを停められます。
それより全長の長いクルマも停められるのですが、その場合は道路に平行な縦列駐車になり、自宅への侵入方向が1方向に限定されるうえに駐車の難易度が格段に上がります。

ですので、我が家では4m以下の小型車を選んで買っているのですが、次女が生まれ、子ども中心の4人家族になったことで、この大きさのクルマだとかなり狭いと感じるようになってしまいました。
あと20cmでもいいので長さを伸ばせると選べるクルマが格段に増えるため、できれば駐車場のもっと広い家に引っ越せないだろうか、という話がもともと出ていたわけです。

ですので、次女が生まれた時点で、我が家には(長女の問題抜きで)ある程度「住替え」のニーズが発生していた、ということになります。

だとすれば、

・長女の進学問題も解消し、
・家族が増えたことによる家の狭さ、駐車場の狭さの問題も解消できる、


「今の家を売却する、郊外への完全な引っ越し」を選ぶのが、もっとも合理的でしょう。

そんなわけで、今回の問題の解決方法として、8)のアイデアが俄然現実味を帯びてきたわけです。

※ちなみに、ここに並んでいないアイデアとして、「妻子のみ長女が高校の3年間だけセカンドハウスに引っ越す」というのもありました。富士五湖エリアにあるセカンドハウスのマンションは、意外と地域の特別支援学校に近く、一時はかなり真剣に検討したのですが、やはり卒業後の居場所の確保が非常に困難になるということと、病気などのときに対応しきれないだろうということで却下となりました。

posted by そらパパ at 22:50 はてなブックマーク | コメント(2) | トラックバック(0) | 療育一般

書籍ベストセラー