電車、バス、マイカー、どれを使っても片道1時間半近い時間がかかり、かつ朝はラッシュのピークに巻き込まれてしまうことが確実です。
電車を使う場合、徒歩だけで往復毎日1時間以上歩くことになり、「送」と「迎」を両方やる必要がある妻はさらにその2倍の時間を毎日移動だけに費やすことになります。
そして我が家の場合、チャレンジはそれだけにとどまらず、さらにここに「次女」という要素が加わることになります。
長女が高校生のとき、次女は3〜5歳で幼稚園等に通う年齢です。したがって、長女の高等部への送迎に加えて、次女の幼稚園への送迎も毎日のスケジュールに組み込まなければならないことになります。
地元に近い幼稚園では送迎が間に合わないので、長女の学校に近い(=何かあったときに迎えに行くのに1時間半近くかかる)幼稚園を探し、そこに預け、かつ長女の送迎もこなさなければならないことになります。
当然、ラッシュの電車には妻は2人の子どもを引き連れて乗り、乗り換えまでしなければならないことに。
いや、これはぶっちゃけ無理。
「自宅に住んだまま、普通に娘を学区に従った学校に通わせる」ということが、これほど無理ゲーになってしまうとは、ちょっと想像もしていませんでした。
もちろん、この問題はもっと早くから(小学部に入学した当初から)認識していたのですが、その時点では、それに対する手堅い「解決法」がありました。
そもそも、学区に従った高等部がこれほどまでに不便な場所になってしまう理由は、まあ1つは「特別支援学校は一般的に辺ぴで不便な場所にある(だいたい住民の反対運動とかで、そういう場所に追いやられていることが多いのです)」ということがあるようですが、それよりも我が家の場合は、自宅の住所が市区の境界近くの外れにあるということが大きかったのです。
家から10mほど歩くと別の市区ですし、当該高校のカバーする学区の範囲のなかで、もっとも遠く離れた外れにあたります。
ですから、実は他の学区の特別支援学校高等部のほうが、ずっと近かったりします。
というわけで、小学校入学当初から、高等部進学の問題についての解決策として考えていたことは、「越境入学」でした。
実際、自宅の近所から中学部に通っているお子さんの多くは越境入学をしているという実績もありましたし、そちらの学校ならラッシュとは反対方向の空いた電車に乗れば、乗り換えなしで最寄り駅まで20分程度で到着するので、問題なく通えるし送迎もできると読んでいたのです。
ところが、この目論見はある事情によって外れてしまうことになりました。