・弱者(当事者)にとって、「より弱者であるように振る舞う」あるいは「あえて弱者のままでいる」という悪しきインセンティブを与えてしまうこと。
・障害認定の段階が変わる境界近辺に位置付けられる弱者(当事者)にとって、「障害を軽く認定されることによって提供される福祉的サポートが減り、ぎりぎり重い側に認定された人よりも社会から得られる利得(=生きやすさ)が下がってしまうことがあること。
・相対強者(非当事者)にとって、弱者は自分たちがもらっていないサポートを受け取っていて「得をしている」「甘えている」といった錦をもってしまうことがあること。特に、弱者の「困っている状況」がうまく非当事者に理解されていない環境では、弱者の弱者性(困り度)が軽く見積もられ、いっぽう与えられている福祉的サポートは実態より大きく見積もられる(隣の芝は青い)傾向があるので、そういった妬みの感情はより強くなる傾向がある。
簡単にいうと、弱者の側に「既得権」っぽいものができあがってしまって、弱者は弱者でそれをできるだけ多く得続けるために「弱者でい続ける」インセンティブが働いてしまうし、弱者ではない非当事者からは、「あいつらは楽をしておいしい汁を吸っている、不公平だ逆差別だ」と見えてしまう、ということです。
さて、ここでようやく「いじめ」の話に戻ってきます。
続きがあります・・・