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聲の形 第1巻
大今良時
講談社 少年マガジンKC
(上が楽天BOOKS、下がAmazon)
※連載中の内容まで含む、ネタバレの内容を含んでいますので、未読の方はご注意下さい。
さて、前回のエントリで、ヒロインの硝子がみせている「天使(もしくは聖人)のような振る舞い」は、もしかすると社会で生きていくための「殻」であって、その「殻」を破らない限りは、彼女の本当の気持ちは見えてこない(という構造にこの物語はなっている)のではないだろうか、という問題提起をしました。
そして、他ならない将也こそが、唯一、これまでにその「殻」を揺さぶったことがありました。
それが、硝子が転校するきっかけにもなったであろう、小学校パート最後の二人の大喧嘩のシーンです。
この喧嘩は、いじめ的なものとは対極にあって、硝子にとっては「本当の気持ちをあらわにしてぶつける」という、ある意味とても健全な感情の爆発、吐露だったといえるでしょう。
ところが、これをきっかけに、硝子は転校することになってしまった。
これは、硝子にとって「悲劇」だったというほかないでしょう。
言うまでもなく、その「悲劇」というのは、将也との喧嘩に巻き込まれて(ケガとかをして)しまったといったことではありません。
むしろまったく逆で、
続きがあります・・・