2013年02月25日

ホワイトボードでコミュニケーション(7)

今回のシリーズ記事では、我が家でのホワイトボードを活用した(あるいは、きっかけにしたさまざまな)コミュニケーション療育の話題について書いています。

さて、前回のエントリまでの流れで、娘の「夕食後の崩れ」という課題に対し、いくつかの仮説を設定・検証していくなかで、どうやら、夕食が終わってから入浴・就寝にいたる時間について、何らかの構造化を検討しなければならなそうだ、ということがわかってきました。

実は、この仮説が有力になってきたことについては、私たちのなかでは、
「やっぱり」
「またか」
「今回もまた苦労しそうだな」
という気持ちが強かったのです。

というのも、これまでもしばしば、娘はこの「時間を構造化していく」という部分について困難を示していたからです。
娘に対していかに時間を構造化し、時間の流れの概念や、時間にともなって進む手順・順序を理解してもらうか、ということは、これまでずっと、我が家の療育上の大きな課題であり続けてきました。

もちろん、「時間の構造化(ないしは視覚化)」について、これまでもいろいろな取り組みを行ってきました。

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posted by そらパパ at 21:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 娘の話 | 更新情報をチェックする

2013年02月18日

ホワイトボードでコミュニケーション(6)

今回のシリーズ記事では、我が家でのホワイトボードを活用した(あるいは、きっかけにしたさまざまな)コミュニケーション療育の話題について書いています。

さて、前回のエントリでは、娘が夕食後、家族が家事を始めると機嫌が悪くなることが多い、という現象に対して、問題解決のために最初に「(遊んでほしいサインを出しているので)遊んでもらいたがっているのではないか」という仮説を立ててみた、ということを書きました。
そして、実際にその仮説に基づいて「夕食後、しばらく娘と遊んでみる」という働きかけに取り組んでみたわけですが、遊んでいる間は少し喜ぶものの、その後家事に戻ると結局同じように崩れてしまうため、抜本的な解決にはならなかったわけです。

働きかけがうまくいかなかったときは、その働きかけの前提となっている仮説が間違っているか、その仮説は正しいものの、選択した働きかけが必ずしも適切でないか、どちらかということになります。

今回の問題については、確かに一緒に遊ぶとその間は崩れることはないので、その部分では働きかけとしてまったく間違っているわけではないようですが、比較的長い時間(20分程度)遊んでも、その後家事を始めると結局同じように崩れてしまうことから、「より重要なもの」に対して働きかけることができていないように思われました。
ですから、そういう意味ではやはり「機嫌が悪くなるのは遊んでもらい足りないから(だから、もっと遊んであげればいい)」というシンプルな仮説では十分でないことは間違いなさそうです。

そこで着目したのが、「娘の機嫌が悪くなるタイミングと、回復するタイミング」です。

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2013年02月11日

ホワイトボードでコミュニケーション(5)

今回のシリーズ記事では、我が家でのホワイトボードを活用した(あるいは、きっかけにしたさまざまな)コミュニケーション療育の話題について書いています。

さて、前回のエントリで、娘の夕食時のメニューの見通しがたたないことによる混乱、パニックを、ホワイトボードでメニューを事前提示することで改善することができた一方で、ほぼ時期を同じくして、夕食後の親の行動、朝の親の行動など、毎日の親の「家事のルーチンワーク」をこなしているときに娘がパニックを起こす傾向が目立つようになってきました。

これに対して、我が家ではいつもの(問題解決の手順の)とおり、いくつか仮説をたてて、その仮説を実際の働きかけで検証していくことで解決しようとしました。

まず最初に気づいたこととして、そうやって娘が機嫌が悪くなっているときは、「親が近くにいるのに構ってもらえない状態」にあって、実際に娘が親の腕を引っ張るなど、「構ってほしい」というサインを出している、ということでした。

そこで、シンプルかつオーソドックスな解決策(の案)として、「一連の家事を始める前にしばらく娘と遊んであげる」という方法を試してみました。

ところが、これはうまくいきませんでした

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posted by そらパパ at 17:23| Comment(6) | TrackBack(0) | 娘の話 | 更新情報をチェックする

2013年02月04日

ホワイトボードでコミュニケーション(4)

今回のシリーズ記事では、我が家でのホワイトボードを活用したコミュニケーション療育について書いています。

これまで、3回にわたって、「夕食の献立を表示する」という目的でホワイトボードを導入したこと、その結果の「副産物」として、この「夕食ホワイトボード」が、「夕食時の手順・段取りの進捗を、ホワイトボードの内容を順に消していくことで視覚化する」という機能をもつようになった、という話を書きました。



さて、夕食時のパニックは、このようにホワイトボードを導入することで、かなり改善しました。

・パニックそのものが減りました。
・怒るタイミングが、「夕食時」から「ホワイトボードを描いたとき」に前倒しされました。
・その際、単に怒るのではなく、メニューの変更を求めるなどの双方向的なやりとりが生まれ、「コミュニケーション」ができるようになりました。


ところが、このような形で夕食時については改善されてきたものの、これとほぼ時を同じくして、生活のさまざまな場面で小さなパニックを起こす場面が増えてきてしまいました

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posted by そらパパ at 20:41| Comment(3) | TrackBack(0) | 娘の話 | 更新情報をチェックする
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