今回は、いわゆる「ポイントカード」についてと、あとがきです。
4.ポイントカードについて
自閉症療育でよく使われるのが、「ポイントカード」です。
これは、家事や課題など、子どもが期待される行動をしたときにシールや花マルなどの「ポイント」を与え、ポイントが一定数たまったら、欲しいものが手に入ったりやりたい遊びができたりする、というシステムです。
少し考えると、これはABAの「強化」のしくみを応用していることが分かりますね。
ポイントがたまったときに手に入るものや遊びが、「ごほうび」であることはもちろんです。
そして、その「ごほうび」を手に入れることができる権利=ポイントも、子どもがその意味を理解することができれば、同じように「ごほうび」としての力を発揮します。
これによって、
・全部強化のメリット=望ましい行動をするたびごとに「ポイント」を与えることで、望ましい行動を着実に強化できる
・部分強化のメリット=ポイントがたまるまではリアルな「ごほうび」を与えずに済むので、「ごほうび」の総量を抑制できる
という、2つのメリットをうまく両方とも得ることができるため、家庭でのABA療育でもしばしば利用されます。
ポイントカードの仕組みを活用するときのポイントは以下の通りです。
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