2011年05月02日

「子育ての工夫」としてのABA入門 (15)(完)

家庭の療育に活用するための、ABAの考えかた、使い方についてご紹介するシリーズ記事の、第15回にして最終回です。
今回は、いわゆる「ポイントカード」についてと、あとがきです。


4.ポイントカードについて

自閉症療育でよく使われるのが、「ポイントカード」です。
これは、家事や課題など、子どもが期待される行動をしたときにシールや花マルなどの「ポイント」を与え、ポイントが一定数たまったら、欲しいものが手に入ったりやりたい遊びができたりする、というシステムです。

少し考えると、これはABAの「強化」のしくみを応用していることが分かりますね。

ポイントがたまったときに手に入るものや遊びが、「ごほうび」であることはもちろんです。
そして、その「ごほうび」を手に入れることができる権利=ポイントも、子どもがその意味を理解することができれば、同じように「ごほうび」としての力を発揮します。

これによって、

・全部強化のメリット=望ましい行動をするたびごとに「ポイント」を与えることで、望ましい行動を着実に強化できる
・部分強化のメリット=ポイントがたまるまではリアルな「ごほうび」を与えずに済むので、「ごほうび」の総量を抑制できる


という、2つのメリットをうまく両方とも得ることができるため、家庭でのABA療育でもしばしば利用されます。

ポイントカードの仕組みを活用するときのポイントは以下の通りです。

続きがあります・・・
posted by そらパパ at 20:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 理論・知見 | 更新情報をチェックする
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