2011年01月17日

「子育ての工夫」としてのABA入門 (3)

さて、ABAは、自閉症児への働きかけではうまく機能しないことの多い「内面モデル」に代わる、新しいものの考えかたを提供してくれるという話を前回書きましたが、その「新しい考えかた」とはどんなものでしょうか。

まず、とても簡単に書きます。
ABAの考えかたとは、「内面モデルを使わずに行動を理解する」というものです。

でもこれでは、最初に書いたことを言い換えただけでよく分かりませんね。もう少しだけ噛み砕いてみます。
ABAの考えかたとは、「行動と、それに伴う状況の変化(だけ)から、人の行動を理解する」というものです。

さて、前回の記事で、「内面モデル」の考えかたをどう説明したでしょうか。思い出してみてください。
そうですね、内面モデルとは、「人の内面の状況や変化によって人の行動を理解する」というものでした。

つまり、こういうことです。

内面モデルでは、「内面の変化」が原因、「行動(の変化)」が結果、という考えかたです。
ABAの考えかたは、「環境の変化」が原因、「行動(の変化)」が結果、という考えかたです。


これは、特にABAについてはちょっと乱暴なまとめかたです。もう少し正確にいうなら、「行動の前後での環境の変化が、その後の行動の傾向を変化させる原因となる」といった感じになります。でもここでは、「内面ではなくて環境の変化を見るんだ」という「視点の変化」が重要なので、あえてシンプルに書いています。

どうでしょう。あまり違わないように思えるでしょうか。
行動の原因だととらえるものが「内面」であろうが「環境」であろうが、何かの原因があってその結果が行動(の変化)だ、という考えかたの「構造」は似ているから、結局やることはあまり変わらないんじゃないだろうか、と感じられるでしょうか?

でも、そんなことはありません。この「視点の違い」こそが、「内面モデル」ではできなかったたくさんのことを可能にしてくれる、とても大きな力を発揮するのです。

ここで改めて聞きます。

「内面って、見えますか?」

続きがあります・・・


posted by そらパパ at 21:29| Comment(2) | TrackBack(0) | 理論・知見 | 更新情報をチェックする
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