2018年12月17日

自閉症の子どもと暮らす家づくり(198)

今回の家づくり記事、最後のまとめとして、療育的に配慮した点を改めて整理しています。

前回は設備について触れましたが、今回から建物配置と外構についてです。まず、家の「構想」の段階からはっきり方針としたのが、

7.2台分以上の駐車スペースの確保

でした。

この前提が結果として注文住宅を建てることになる最大の原動力となったというのは、すでにこのシリーズ記事の最初のほうで書いたとおりです。

もともと、それまで住んでいた建売住宅は、駐車スペースが(都心よりの物件としては)広めにとられていて、道路に対して並行駐車なら大きな車が余裕で駐められました。
そして、駐車スペースの奥行きが約4mあったため、全長が4m未満の自動車(軽自動車やコンパクトカー)であれば、直角駐車で2台駐めることができたのです。
このおかげで、妻の実家の家族が自宅にきたり、車で来ていただくような支援系のサービスを利用したりといった際に、外部の駐車場を利用したり路駐したりすることなく、安心して車できてもらうことができていました。

引っ越すにあたっても、この2台分(以上)の駐車スペースというのはどうしても譲れない、ということでこれを大前提として物件を探し始めたわけですが、率直なところ、都心への通勤圏内にある建売住宅で、駐車スペースが2台分ある物件って、驚くほど少ないんですよ。
新築だと、バス便とかの非常に不便な場所を除いて、最寄り駅からの徒歩圏で探したりすると、一つのエリアで片手に満たないほどしかありません。
中古物件にまで手を広げるとないこともないですが、だいたいその場合は二世帯住宅になっていて、敷地が広くて割高、間取りが私達家族には合わない、恐らく「片方の世帯」がいなくなって売りに出ているということで、築年数も高めと、わざわざ築10年の利便性のいい家から引っ越す必然性のないような物件ばかりだったわけです。
不動産屋からも、「建売物件というのはマンションと競合している物件なので、値段帯としてもマンション同等の水準におさえているものが多く、値段を抑えるために駐車場は最低限である1台分となっているものがほとんどだから」と言われました。

それで、いろいろ悩んだ末に、「もうこうなったら土地から探して注文住宅を建てるしかない」という結論に到達して、現在の土地に注文住宅を建てることになったわけです。

その徹底したこだわりのおかげもあって、今回、駐車スペースについては、非常に満足できるものを作ることができたと思っています。
このあたりについては次回の記事で改めて。
posted by そらパパ at 21:15| Comment(0) | 療育一般 | 更新情報をチェックする

2018年12月10日

自閉症の子どもと暮らす家づくり(197)

今回の家づくり記事、最後のまとめとして、療育的に配慮した点を改めて整理しています。
狭い意味での間取り(建物内の間取り)について、療育的な配慮をした部分についてはだいたい出たので(それ以外にも、個室よりもLDKを中心とした家族のスペースの重視であったり、椅子やソファーとテーブル、という形だけでなく座布団でぺたんと座ることのできる和室の設定など、細かいものはいくつかありますが)、続いてはより広義の間取り、建物配置や外構、設備といった部分についてまとめていきたいと思います。

まずは「設備」についてですが、療育的配慮ということでまずあげられるのが、

6.オール電化

でしょう。

これはもう、「安全」ということを考えると、ガス+電力よりもオール電化のほうがずっと優れているといって間違いないと思います。
家の中でも、キッチンはリスクの高い場所ですが、そのリスクのなかでも「火」のリスクは最大のものと言ってもいいでしょう。(それ以外には「刃物」があります)
オール電化にすれば、知らないうちに子どもがキッチンに入って火傷をしたり火事になったりといった不測の事故のリスクを大幅に下げることができますし、さらには子どもに調理にチャレンジしてもらう、といった「前向き」な取り組みについても安全度が高まると思います。

とはいえ、実のところをいうと、家づくりの当初からオール電化に決めていたわけではありません。家づくりを考え始めたころは、まだ東日本大震災の計画停電の記憶なども残っていましたし、どちらかというとオーソドックスに都市ガスを引くことを考えていました。
特に、多くのビルダーのプランでは、「オール電化」はオプション扱いで、通常の都市ガスありのプランよりも数十万円程度割高になるケースが多かったので、「わざわざコストをかけてまでやることではないな」と思っていたのです。
ところが、最終的に決めたビルダーの場合、オール電化のほうが「標準仕様」で、ガスにするには追加でオプション費用(しかも数十万円レベル)払わなければならなかったので、それなら逆に話が早いということでオール電化を選択したのです。

オール電化にすると、災害時に停電すると何も使えなくなるリスクがあると言われますが、実はガスでも給湯器は停電すると使えないので、違いはコンロだけ、コンロについては非常用にカセットコンロを常備しておけば解決します
さらに、エコキュートに残ったお湯はしばらくはお湯として、その後も飲料水として使えるので、断水にも強いのです。

それ以外のオール電化のデメリットとしては、温水シャワーの水圧が弱いIH調理器では中華鍋を振り回すような調理ができない(そもそも調理器具を全部IH対応型に買い直す必要あり)、エコキュートのお湯には限りがあるので、お風呂でシャワー垂れ流しみたいな使い方はできない、といったことがあげられますが、どれも慣れれば大きな問題ではなくなります。
それよりも、夏場でもキッチンが暑くならないし、水蒸気も発生しないのでキッチンが大幅に衛生的で快適になりますよ。
posted by そらパパ at 22:01| Comment(0) | 療育一般 | 更新情報をチェックする

2018年12月03日

自閉症の子どもと暮らす家づくり(196)

子どもの療育に配慮した家づくりのまとめとして、間取りなどに関連した配慮ポイントを整理していますが、「間取り」ということでもう1つ配慮したポイントとして、

5.大きな玄関スペースと框上の荷物スペース

というのがあります。
これらの配慮ポイントは、あまり一般化できないかもしれませんが、うちの子どもにとっては割と重要なポイントでした。

長女は、何か用があって外出するとき(登校時や家族での外出など)、リビングから玄関へ、そして靴をはいて一気に外へ、という単純な動線で移動してしまうので、「外出の準備のためにいったん別の部屋に行って、それから外出する」という形をなかなかとることができません。

なので、外出するにあたっては、かばん類や上に羽織るもの(ジャンパーなど)は玄関に用意しておき、玄関で一気に「外出準備」を完結させて出かける、という動線を作れると非常にスムーズになります
そのためには、玄関は広めなほうが使いやすいですし、かばんやジャンパーなどは土間ではなく框の上に置きたいですから、「広めの玄関、かつ余裕のある框」を設定したいわけです。

とはいえ、もともと大して広くない家で玄関ばかり広く取るのはスペースの無駄にもなりますから、「玄関を広くとりつつ、玄関に余計な床面積を使わない」というある種矛盾した要件を成立させなければならないことになります。

ただ、これにはヒントがありました。たまたま、それまで住んでいた家で、1階から2階にのぼる階段下のスペースが一部玄関に抜けていて、玄関が「本来の間取りスペース+階段下スペース」という形で「床面積を消費せずに広く」作られていたのです。

これは素晴らしいアイデアだったので、新しい家でも全面的に採用しました。階段下のスペースをすべて玄関側に回すことで、玄関の広さを本来の広さの2倍近くまで広げることができたのです。
加えて、間取りを工夫して玄関から家に上がる動線の脇に框を少し広げて、その部分に外出の際のかばんや上着などを置けるようにしました。

実際、これらのスペースは想定通り毎日のように活用されています。
posted by そらパパ at 22:03| Comment(0) | 療育一般 | 更新情報をチェックする

2018年11月26日

自閉症の子どもと暮らす家づくり(195)

今回の家づくり記事、最後のまとめとして、療育的に配慮した点を改めて整理しています。

間取りに関していうと、もう一点考慮したポイントとして、

4.寝室と子どもの個室の緩やかな仕切り

というのがあります。

先にトイレについてまとめた際に、標準仕様の開き戸から有料オプション(しかも結構高い)の引き戸に変更するドアは「厳選して、『本当に意味のある場所』だけにする」という考えで決めた、という話をしましたが、そういう意味で「意味のある引き戸」にしたもうひとつの場所が、親の寝室と子どもの個室の間仕切り部分です

親が寝る寝室と子ども部屋を連続した部屋として大きな引き戸で仕切り、ふすまで仕切られた昔の日本家屋のように、引き戸を閉めれば個室に、開けば連続した大きな部屋になるようにしたわけです。

下の子が小さいうちは、親と下の子が同じ部屋で寝て、上の子は隣の個室で寝てもらいますが、介助のためには常に様子を見ている必要もありますから、間仕切りは少し開けて異常がないかが見て取れるようにしておきます。
そして下の子が大きくなって個室が必要になったら、今度は上の子に親の側の寝室に移動してもらい、下の子に個室を使ってもらうことを想定しています。
その際には、下の子はいつでも個室の引き戸が開くようでは困るでしょうし、上の子にも一定のプライバシーを確保できるように(あと、親と寝る時間が違うので不用意に起こしたりしないように)、鍵をつけるなり、何らかのリフォームを行うつもりでいます。

ちなみに、先の記事に出てきた「1階のキッチンを半クローズドにするために張り出している壁」と、「2階の寝室と個室の間の引き戸を全開にした際に扉を収納する場所に張り出している壁」は上下でつながっていて、家全体の地震の振動を支える耐力壁になっています
この耐力壁は、最初に間取りを設計したときにビルダーの設計士に壁量計算をしてもらって、耐震力は全体的に良好なもののこちら側の壁側だけが若干壁量が少ない(=地震の際に弱点になりうる)ということがわかったので、私の方で設計変更して設定したものです。
この壁を1階2階で連続した耐力壁として追加したことで、もともと耐震等級3(最上位)を十分クリアしていた壁量とバランスがさらに大幅に改善し、セカンドオピニオンを受けていた外部の建築士からも「絶妙で非常にいい構造だ」とお墨付きをもらうことができました。
posted by そらパパ at 19:49| Comment(0) | 療育一般 | 更新情報をチェックする

2018年11月20日

自閉症の子どもと暮らす家づくり(194)

今回の家づくり記事、最後のまとめとして、療育的に配慮した点を改めて整理しています。

センターリビングの間取り、トイレと浴室への配慮に続いて、もう1点考慮したのは、

3.キッチンを半クローズドとする。

ということでした。

最近のキッチン、主流としてはクローズドではなくオープン型のほうが多いです。
オープン型キッチンの代表としては、アイランドキッチン(キッチンが完全に壁から独立してLDKの中にある)とか、対面型ペニンシュラキッチン(壁から伸びたキッチンがリビングの方を向いている)などがあります。
ちょっとおしゃれな感じの建売とか、注文住宅のモデルルームとかは、だいたいこういうオープンキッチンになっていると思います。

ちなみに以前住んでいた建売のキッチンは、狭いところに建っている安いものだったこともあって、もっともコストが下げられスペース効率もいい「非対面壁付けキッチン」でした。

で、このときに長女の子育てがらみで苦労したのが、危険なキッチンに長女を入らせないことでした。
包丁や刃物はもちろん、都市ガスのコンロも「火」を使うので危険がありますが、買ったままの状態では、リビングからそのまま簡単にキッチンにアクセスできてしまう状態だったわけです。
しかも、キッチンは四角いリビングの短辺、1.5間を全部使っており、チャイルドゲートのようなものをつけようと思っても、2.7mという幅をカバーするのは簡単ではありませんでした。
結局、リフォームでわざわざ間仕切りの壁とドアを付けました。

そういった経験をふまえ、今回の家では、キッチンをLDKの長辺側の北端(リビングに対し90度の方向)を使った非対面の壁付けとし、間仕切りの工夫でリビングからキッチンへの間口を半間強とコンパクトにしました
これによって、しっかりしていて開けやすいチャイルドゲートを設置することができますので、私達が住んでいる間はチャイルドゲートをつけておくことでキッチンをすぐには入ってこられないクローズドの状態にできます(万一売却することになったらチャイルドゲートを撤去すればOK)。
また、壁付けとはいえ、その壁がリビングと正反対ではなく90度の位置関係にあるので、ちょっと横を見るだけでリビングが全部見通せ、子どもの様子を見ながら料理をすることができるようになっています。
posted by そらパパ at 23:22| Comment(0) | 療育一般 | 更新情報をチェックする

2018年11月12日

自閉症の子どもと暮らす家づくり(193)

今回の家づくり記事、最後のまとめとして、療育的に配慮した点を改めて整理しています。

前回に引き続き、

2.トイレと浴室を介助を前提としたつくりにする。

という話題についてです。
前回は浴室について触れたので、今回はトイレについてです。

トイレについては、大きく3つほど、介助のために配慮したことがあります。

まず1点目は、「ドアを引き戸にしたこと」です。

注文住宅の間取りでドアを設置するとき、基本的にすべてのドアの標準仕様は「開き戸」です。(例外として、浴室のドアだけは標準仕様が「折れ戸」の場合が多いです)
ですので、ドアを設置するにあたり、そのドアを開き戸にした場合には追加コストは生じない(坪単価そのまま)ですが、開き戸以外の引き戸や吊り戸、折れ戸などにした場合は追加コストがかかります。
しかも、これは「差額」ではなく「ドアの費用(設置費含む)全体」がまるごとかかるので、開き戸以外のドアを1つ設置するごとに数万円〜数十万円(横に長い引き戸など)という大きなコストがかかります。よく「家を建てるならドアは全部引き戸にしたい」みたいな意見がありますが、びっくりするほどお金がかかるので諦めるか覚悟したほうがいいです(笑)。

そんなわけで、開き戸以外のドアを設置するのは「本当に必要な場所だけ」に厳しく吟味したわけですが、その一つがトイレでした。
トイレの介助にあたっては、開き戸は非常に邪魔になります。
これを引き戸にすることで、ドアに邪魔されずに介助が可能になるわけです。

そして2点目は、シンプルに「トイレのスペースを広めにとった」ということです。

それまでの建売ではトイレは必要最小限の半間×0.75間しかありませんでしたが、これを半間×1間に広げました。
わずかな差ですが、これによって便器の前に介助者が入るスペースが確保できるようになりました。

そして3点目は、便器の形状で、「超浅型」を避けたことです。

だいたい、注文住宅での便器については、TOTOかLIXILのボトムラインの洗浄機能付のものを選べるのが標準仕様というのが多いのですが、当時一般的だったLIXILの「ベーシア」便器は、金隠し?の部分が信じられないほど浅く、本人がやるにしても介助者が手伝うにしても、紙を使うときに便器に触れてしまう恐れが高いものでした。
ですので、我が家ではTOTOのほうを選択することにしたわけです。
posted by そらパパ at 22:49| Comment(0) | 療育一般 | 更新情報をチェックする

2018年11月05日

自閉症の子どもと暮らす家づくり(192)

今回の家づくりで、間取りに関して療育的に配慮した点を改めてまとめています。

2.トイレと浴室を介助を前提としたつくりにする。

家づくりにおいて、何らかの点について療育的に「配慮する」というのは、端的にいえば「コストをかけて特別なものにする」ということだといえると思います。
つまり、何も指定せずコストを優先した場合に設定される「標準仕様」に対して、そこから外れてよりコストをかけた「特別仕様」にしている点が、「特に配慮した点」ということに(大体)なるだろうと思います。

そういう意味では、療育的視点から、標準仕様に対して数十万円以上の追加コストをかけた1階の水回り、具体的には浴室とトイレについては、我が家の中でも「配慮」の意味合いが特に強い場所だと言えると思います。

具体的には、まず浴室を広くとり、大人2人が余裕をもって同時に利用できる大きさとしました

東京エリアの戸建ての浴室(ユニットバス)は、いわゆる格安系建売とか狭小地の注文住宅の場合には0.75坪、郊外などで比較的余裕がある間取りの場合には1坪が標準的で、我が家が契約したビルダーの場合も1坪が標準仕様でした。
でも、1坪だと、大人二人はけっこう狭くてきついんですよね。入浴の介助では、特に洗い場に二人いる状態になる(浴槽は交互に入ることもできるし体の動きもないのでそこまでではない)ので、洗い場をもう少し広くしたいところです。

というわけで、1坪よりもさらに広い、1.25坪のユニットバスを設置したいと考えていました。
これだと、洗い場の広さが1.5倍に広がるので、介助がかなり楽になります。
ただ、1坪から1.25坪に変更すると、なぜかびっくりするほど追加コストがかかる(特注扱いで100万円以上というビルダーも少なくないです)なか、我が家の契約ビルダーの場合は「オプション」としてかなりリーズナブルに1.25坪のユニットバスを選択できました。(これもこのビルダーに決めた決め手の一つになりました)

加えて、浴槽についても、標準仕様であるエコ浴槽(たくさん凹凸があって少ないお湯で深さが確保できる代わりに基本的に一人でしか入れない)から仕様変更し、ストレートライン浴槽(凹凸がない真四角の昔ながらの形の浴槽)を選択しました。
これによって、ちょっと窮屈ですが、大人が二人で並んで入浴することもできる浴槽になりました。

これらの配慮(とコスト追加)によって、我が家の浴室は入浴介助のやりやすいゆとりのある設計になったと思います。
posted by そらパパ at 22:46| Comment(0) | 療育一般 | 更新情報をチェックする

2018年10月29日

自閉症の子どもと暮らす家づくり(191)

さて、そんなわけで、今回の家づくりで「土地」について療育的に配慮した点、「学区」「利便性」「安全」についてまとめました。

次に、間取りに関して療育的に配慮した点を整理していきたいと思います。

まず何よりも大きなポイントとして、

1.リビングと、リビングにつながる各機能スペースとの間をドアのない構造にする。

ということがあげられます。

それまで住んでいていた家(建売の戸建て)で特に悩ましく感じていたことは、家のつくりが「玄関からつながる(1階の)廊下」を中心に構成、かつ分断されていて、

・LDKからトイレに行く
・LDKから洗面所・浴室に行く
・1階のLDKから2階の居室(寝室)に行く


といった移動をする際に、毎回リビングのドアをあけて玄関からつながる廊下に出なければなりませんでした。

我が家の場合、これにはたくさんのデメリットがありました。

・上の子が開けたドアを閉め忘れるので、冷暖房の冷気・暖気が抜けてしまう。
・親も、毎回「閉めて」と言わなければならないし、子どもも毎回注意されるのでお互いにストレス。
・トイレや洗面所、脱衣所にエアコンが効かないので夏暑く冬寒い。(がまんするか、別途、効率の悪い暖房器具を置いたりしなければならない)


特に、リビングドアの開け閉めを毎回子どもに注意しなければならないというのは親子双方にとって負担だと感じていたので、家を建てる際に絶対に間取りで解決してしまおうと心に決めていたわけです。

そして実際、新居では、リビングとトイレ、洗面所、浴室は、玄関とは分離されてドア1枚でつながり、開けても冷気・暖気が大きく逃げることもなく、逆に入浴前などはドアを開けて温度調節ができるようになりました。
階段もリビング内に設置したので、こちらも玄関へのドアを開ける必要がありません。

これによって、圧倒的に生活しやすい家になりました。
間取りが開放的になるのでエアコンの効きが悪くなりますが、そこは高気密・高断熱のつくりにすることで十分以上にカバーできています。(よりエアコン効率を重視する場合にはカーテンでリビングとそれ以外の部屋・階段とを仕切れるようにも工夫してあります。)
それに、「開放的な間取りによる冷暖房効率の低下」よりも、「ドアを何度も開けっ放しにされることによる冷暖房効率の低下」のインパクトのほうがはるかに大きかったわけですから。
posted by そらパパ at 20:46| Comment(0) | 療育一般 | 更新情報をチェックする

2018年10月22日

自閉症の子どもと暮らす家づくり(190)

今回の住み替え・家づくりで、最初の「土地選び」において「療育」に配慮したポイントの振り返り、3つめのポイントは、

3.「玄関を出てすぐ」の動線を車などの通る道路から離す。

これは、土地だけでなく間取りとも関係しますが、とにかく絶対に避けたいと思ったのは、

玄関から、ドアを開けて、そのまま飛び出したすぐ先が道路になっていない

ということです。
簡単にいえば、玄関のドアを開けてそのまま正面方向に5歩歩いたら車道の上、みたいな配置の土地・家は買わない、ということになります。

これについては、今回買った土地は、小さな分譲地の奥のほうで、家の前の道路は分譲地内で行き止まりになっており(いわゆるクルドサック構造)、そもそも道路に飛び出したとしても分譲地内の車両(と宅配などの車)以外は走っておらず、走っていたとしても速度も極めて遅いという、安全性の高い土地でした。

加えて、間取りについても、玄関を道路から10mほど離し、さらに道路から玄関へのアプローチの側面に玄関ドアを設置する(つまり、玄関ドアを開けた正面は隣地との境界で、そこから90度向きを変えて、さらに10m進まないと道路に出ない)という設計にすることで、安全度を高めました。

これらの配慮により、子どもが玄関を出るときに、交通の安全でハラハラしたり、実際に危険な目にあったりするということはまったくなくなりました
玄関を出てからアプローチを歩き、さらにクルドサックになっている分譲地内の道路を歩いて、ようやく一般車両の通る道路になるわけですが、そこもまだ近隣の人しか通らない生活道路なので車両の通行は少なく、さらに数10m歩いてようやく信号機のあるような道路に出る感じです。

ですから、この点については思ったとおりの安全効果があり満足しています。
ただ、やや予想外?だったことは、自宅前道路がクルドサック構造で安全であるため、分譲地内の他の家の子ども(とその友達)が道路で遊びまくってます(笑)。いっときはサッカーや野球までやっていたので驚きましたが、これは誰かが注意したのか最近はあまり見なくなりましたね。
posted by そらパパ at 23:14| Comment(0) | 療育一般 | 更新情報をチェックする

2018年10月15日

自閉症の子どもと暮らす家づくり(189)

さて、この長きにわたるシリーズ記事の最後の締めとして、住み替え・家づくりにおいて「療育」を考えて配慮したポイントと、それが実際に住んでみてどの程度期待通りに達成できたかについて書いています。

そのなかでも、まずは土地選びに関連して「配慮」した点についての振り返りですが、

2.徒歩での生活圏に利便性と安全性があること。特に、フードコートのあるショッピングモールに、幹線道路を渡ったりする危険エリアなしで歩いて行けること。

今回買った土地は、まさに上記のような要件を満たした場所なのですが、現時点では、その「ショッピングモール」は長女の療育目的ではそれほどは活用できていません。
距離的には、長女の足だと徒歩10分くらいなのですが、車で行くには近すぎて、歩いていくには少し遠く、本来なら自転車でいくのにちょうどいい距離ですが長女は自転車には乗れないので、想定していたほどこのお店に行かないというのが現状です。

とはいえ、これはまだ現時点で判断するのは少し早すぎると思っていて、もう少し先、長女が高等部を卒業してから意味を持ってくるだろうと考えています。
卒業後、長女の進路がどのようになるかはまだ分かりませんが、少なくとも学校に通っている今よりは、平日に「フリーな時間」が生まれることが多くなる可能性が高いでしょう。
そんなときに、自力で、または家族を含む誰かとともに、あるいは外部の方の支援を受けて、ショッピングモールに遊びに行ってフードコートで食事をしたり、近辺を散策したりして過ごすことができれば、その時間家にずっといるよりも望ましいと考えています。(その場合、歩いていくのに少し時間がかかる、というのはかえってプラスに働きますね。)

そのための準備、訓練として、最近は月に1回程度、ヘルパーさんとともに2人で徒歩でそのショッピングモールに行き、フードコートで食べたいものを選んで食べて歩いて帰ってくる、というのを始めています。

ショッピングモール以外では、同じく長女の足で徒歩10分程度の距離に電車の駅があるので、電車を使った移動についても、今後は(特に高等部卒業後は)もっと増やしていけると活動範囲が広がりますね。
posted by そらパパ at 20:46| Comment(0) | 療育一般 | 更新情報をチェックする

2018年10月08日

自閉症の子どもと暮らす家づくり(188)

さて、そんなわけで、家造りについて延々とシリーズ記事を書いてきましたが、いよいよ終わりが近づいてきました。

いちおう(笑)、この連載は「自閉症の子どもと暮らす」がテーマで、実際に今回の家づくりではそのことを常に考えながらやってきたので(記事としては脱線しまくりだったのですが)、最後に改めて、今回の家づくりで療育の観点から配慮したことと、実際に住んでみたあとでのその効果について振り返っていきたいと思います。

まず、土地選びの段階で考えていたこと。

1.都心ではなく、郊外の特別支援学校高等部に越境なしで通えるように、「住み替え」によって学区を変える。

もともと、住み替えを決意した大きな要因だったのが、前の家に住み続けていた場合、学区の関係上、長女が通うことになるであろう特別支援学校高等部が都心方面になり、かつ交通の便が異様に悪く、ラッシュアワーのなか乗り換えありの電車とバスを乗り継いで片道2時間近くかかってしまう(スクールバスもなし)という問題を解決することでした。

この件については、当然ですが、思ったとおり、学区を変えることで希望だった郊外の高等部に通わせることができています。(自力で電車通学はできないので妻が車で送迎していますが、広くてそれほど渋滞のない道路を片道15分くらいです)

一方で、これはちょっと想定外だったこととして、住み替えたのは長女が中学生のときだったのですが、そのときのスクールバスのバス停が1キロ近く先にしかなくて(前の家のときは100mほどだった)、バス停までの送迎の負担が大きかったことです。長女を送っていくだけではなく、下の子も連れて行かなければならなかったので(長女が中1〜中3の間、下の子は0歳〜3歳)、だっこしたりベビーカーに乗せたり自転車の子ども乗せに乗せて押したりと、苦労していました。
実際に転校してからでないと、スクールバスの情報などは学校も教えてくれないので、この点については事前に読めませんでしたね。

また、前の家での学区の特別支援学校高等部については、親からの要望が強くてスクールバスが走るようになったそうで、実は引っ越す必要なかったかな?という話にもなったのですが、よくよく聞いてみると、本数もルートも限られていて、前の家からはかなり使いにくそうだということが分かりました。
それに、実際のところ、スクールバスがあったとしても、いろいろな理由で直接学校に送っていったり迎えにいったりするケースもしばしばありますから、やはり問題は残っていただろうな、と思います。

ですので、「学区を変える」という目的については、当初のもくろみどおり達成されて、うまくいっていると結論できるでしょう。
posted by そらパパ at 17:55| Comment(0) | 療育一般 | 更新情報をチェックする

2018年10月01日

自閉症の子どもと暮らす家づくり(187)

家を建てた後に生じた問題のうち、施工に問題があってアフター保証で直してもらった点については、前回までに書いたとおりです。(もちろん、それ以外にも細かいものはいろいろありましたが)

それ以外では、単に私の側のプランニングのミスや配慮不足で生じた問題がいろいろありました。
これらについては、そのうちリフォーム等で改善していく予定です。

1.掃除用コンセントがない。

これは以前にも書きましたが、掃除をするときに、掃除機を接続するために使える電源コンセントがないという問題がありました。
リビングを始めとして、各部屋の壁に設置したコンセントはほとんどが家具の陰に隠れてしまい、階段の近くといった「掃除機の電源ポジション」にはコンセントを作り漏れていました。


2.部屋の照明スイッチの位置がどきどきおかしい。

これも書きましたが、部屋の照明をつけるためのスイッチは、「ドアを少しだけ開けて手を入れたときに届く場所」に設置しないと不自然だと、住み始めてから気づきました。それ以外の場所についているスイッチがいくつかあり、つけにくかったり、照明を消し忘れることが多かったりという問題が生じています。


3.階段踊り場の窓が階段の半分しか採光しない。

我が家の2階への階段は途中の踊り場で180度折れるのですが、採光のために設置した踊り場の窓が踊り場中央ではなく「下り側」にずれてついたため、「上り側」の階段が昼でも薄暗くなってしまいました。


4.玄関のかまちは無垢にすべきだった。

これは妻から散々言われている点なのですが(笑)、1階の床はハウスメーカーのオプションで無垢フローリングにしたのですが、玄関のかまち部分(土間から玄関に上がる上り口のへりの部分)は別料金で2万円程度かかると言われ、無垢材ではない標準品を使ったのですが、かなり色合いが浮いてしまいました。
なので、「ケチケチしないで無垢にしておけばよかったのに」と未だに言われる状況になっています。


5.インターホンのチャイムが2階でも鳴るようにするべきだった。

インターホンのチャイムは、普通に1階のLDKで鳴るのですが、家族が2階にしかいないと聞き漏らすことが多々あります。
なので、チャイムだけなる子機みたいなのを追加して2階でも鳴らしたいのですが、建ててしまったあとだと配線がなかなか難しい感じです。

→無線で音が拾えるようにしました。我が家のドアホンはアイホン製でしたが、こちらの商品で1階の音を2階に飛ばせるようになりました。


posted by そらパパ at 23:15| Comment(0) | 療育一般 | 更新情報をチェックする

2018年09月24日

自閉症の子どもと暮らす家づくり(186)

そんなわけで、我が家の「カビ問題への対策」の工事が行われました。

工事は平日になったので、妻が立会をすることになり、私自身は工事を見ることはできませんでしたが、仕事を終えて家に帰ってから確認してみると、カビが生えていた部分はきれいに清掃され、また排水パイプと排水管の接続部分もパテとテープでしっかりとふさがれていました。また、カビがびっしり生えていたため交換された(洗面台収納スペースの)床板は、純正品がなかったということで現場の職人がベニア板から切り出して自作したものになっていましたが、こちらもきれいに仕上がっており、問題はありませんでした。(ついでに、ときどきこの床板を外して床板下にカビが生えていないか確認しやすいように、この新しい床板は洗面台の排水パイプを外さなくても取り外しできるような加工もしてもらいました。)

これらの対応の結果、(当然ですが)1階水回りのカビ問題はうそのように消えてなくなり、従来感じていた、水回りのある近辺にいくと空気がジトジトしていて何となく気持ち悪い、という嫌な感覚も生じなくなりました

そして、問題が解決してしばらくして、もう一つ気づいたことがありました。
それは、

部屋干しした洗濯物があまり臭わない。

ということです。

梅雨の時期など、洗濯物の部屋干しが続くと、乾いた洗濯物が臭くなるというのはよくあることですが、その臭いの強さが、カビ問題が解決して以降大幅に改善されたのです。

つまりそれまでは、洗濯をしている時点で、同じ水回りに漂っていたカビが、洗ったばかりの洗濯物にたくさんくっついていた、ということですね。改めて考えると、ぞっとする話です。

もちろん、当初の確認どおり、これらのカビ対策は業者の新築時の施工ミスが原因だということで、工事に追加費用がかかるということは一切ありませんでした。

このカビ対策工事を行った「2年め点検」までで、業者の定期メンテナンスは終わり、以後は何かが起こった場合のみ対応するという対応になります(10年目まで)。
幸い、いまのところそれ以後は特段問題は発生しておらず、業者を呼ぶこともありません。
posted by そらパパ at 23:15| Comment(0) | 療育一般 | 更新情報をチェックする

2018年09月17日

自閉症の子どもと暮らす家づくり(185)

新居に移ってから2年近く、さんざん悩まされていた1階水回りのカビ問題は、排水管からの湿気上がりをふさがずに洗面台を組み上げてしまった、新築時点からの施工ミスだったことが確定したので、さっそく業者に連絡をとり、事情を説明して対応をお願いすることにしました。

ちょうど2年めの定期メンテナンス(実際に業者のひとが来訪するメンテナンスとしては最後)の想定実施日が近づいていたので、連絡の際、「今回の件以外の部分についても確認いただいて、今回来ていただくのを定期メンテナンス扱いにしてもらってもいい」という話をしました。
通常は、定期メンテナンスについては事前に日程の調整が必要で、調整を始めてから実際に来てもらうまでにはだいたい1か月くらいはかかっていましたが、今回については緊急事態なので、「まずは問題の水回りだけでも見てほしい」ということで、電話した直近の週末に業者の方に来てもらうことになりました。

そして、週末に来訪した業者の現場責任者に事情を説明し、実際に洗面台の床下も見てもらい、さらに最初に床板を外したときに撮影しておいた「カビの発生状況とふさがれていなかった排水管」の写真をプリントしたものを渡しました。
そのうえで、「このカビの問題は明らかに当初の工事のミスなので、少なくとも原状復帰というか、カビによって生じている問題が解消するところまでは対応してほしい」とお願いしました。

後日業者から連絡があり、

・洗面台をいちど取り外して、洗面台それ自体はもとより、カビの生えた床や壁、棚など、洗面台で隠れている部分まで徹底的に清掃する。
・カビが裏から表面まで貫通してしまった洗面台の収納スペースの床板については、新しいものに交換する。
・排水管と排水パイプの接続部分について、もちろんしっかりとふさいで湿気が上がってこないように対策する。


という対応方法の提案がありました。

洗面台の交換やクッションフロア・壁紙の張り替えもやってほしいというのが正直なところでしたが、率直に工事の非を認めて対応するという話をいただけたので、上記の工事内容に合意し、日程を決めました。
職人さんが不足していてなかなか集まらない、という状況はすでにこのときにも起こっていたので、日程は平日になってしまいましたが、それは仕方ないということで妻に立会をお願いすることにしました。
posted by そらパパ at 22:42| Comment(0) | 療育一般 | 更新情報をチェックする

2018年09月10日

自閉症の子どもと暮らす家づくり(184)

新居に移り、1階水回りのカビに悩まされること2年近く、初めて洗面台の床板を外し、その下を覗いた私は、そこに現れたあまりにもおぞましい光景に思わず変な声が出ました(笑)



そこはもう、今まで見たことがないくらいにびっしりとカビの生えた、カビの巣窟になっていたのです。
イメージとしては、ナウシカの腐海みたいなレベルです。すでにカビに厚みが出てきていたので、拭き取るというより削り取るという感じで、床(クッションフロア敷きの本来の床)、洗面台の収納スペースの内壁(床板と床の空間部分)、そして外して上に持ち上げている床板、それぞれをほとんどやけくそになりながらカビ取り掃除をしました。
床板の外周にカビが回っていたのは、床下で繁殖しまくったカビが床板と収納スペースの内壁の隙間を回り込んで外に出てきたもので、床板の中央部分にポツポツとカビが浮かび上がってきていたのは、厚み2mmほどのベニヤ板である床板の厚み分を貫通して、板の裏側からカビが伸ばした根っこが表面に浮かび上がってきていたものだったわけです。

そして、カビ掃除をしている途中で、ここまでカビが大量発生した原因も特定できました。

洗面台から降りてくる排水パイプと、床下に配置してある(下水への)排水管との接続部分が粘土やテープなどでふさがれておらず、開放状態になったままになっていたのでした。(上記の写真からも、それが分かると思います。)
つまり、排水管と洗面台の床板下スペースがつながって、排水管から逆にあがってくる湿気が常に床板下スペースにこもりっぱなしという状態になっていたわけです。
床板が排水パイプを貫通している部分については、粘土とテープでしっかりふさいでいたので、まさかさらにその下で問題が起こっているとは気づかなかったわけです。(さらに、床下にもぐって排水管を見ても、該当部分は見えず問題があることはわからなかったわけです)

可能なかぎりカビを掃除し、開放されていた排水パイプと排水管の接続部分をテープでぐるぐる巻きにする応急処置を施し、さらに少しでも湿気をとるためにカビ大量発生のスペースに水取り剤を大量に置いて床板を元に戻して、とりあえず当座をしのぐことにしました。

そのうえで、業者にクレームの電話を入れました
posted by そらパパ at 21:07| Comment(0) | 療育一般 | 更新情報をチェックする
子どもが自閉症かもしれない!どうしよう!という親御さんへのアドバイスはこちら
孫が自閉症らしい、どうしたら?という祖父母の方へのアドバイスはこちら

fortop.gif当ブログの全体像を知るには、こちらをご覧ください。
←時間の構造化に役立つ電子タイマー製作キットです。
PECS等に使える絵カード用テンプレートを公開しています。
自閉症関連のブックレビューも多数掲載しています。

花風社・浅見淳子社長との経緯についてはこちらでまとめています。